独り身男性の胃袋を支える、強力なマッチングサイトで、お馴染みの【出前館】。

 

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自分の家周辺で出前OKの店舗を探し、同サイト内から出前の注文まで行える大変便利なサイトというのはご存じかと。

 

かくいう私も、出前館歴10年を越えるヘビーユーザーなのですが

先日、その出前館から届いたメールにどうしても一言もの申したく、筆を執っている次第です。

 

先日、出前館から私宛に届いたメールのタイトルには

【大須賀さまの街の急上昇ランキング】とありまして。

 

このタイトルから察するに

「最近出来た出前OKのお店や、人気商品をランキングで紹介してくれるんだろうな」

なんてことを想像するじゃないですか。

 

また、このメールが届いた時刻はPM5:00。

夕飯に向けてお腹も空いてくる時間ですから、このランキングに目を通していきながら

何か気になるメニューでもあれば、出前でも…なんて想像も、脳裏に浮かんだりしますよね。

 

そんな訳で、期待に胸を昂ぶらせて開封したメールにて、2017年最初の栄えあるランキング1位に輝いたのは・・・

 

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機械的に抽出される結果なら、ランキングなどしない方がマシ

これは…なにかの…イタズラ…か?

このランキング結果、2度見しても理解が出来ず、本気を出すべく【凝】で再確認しましたけど、やはり1位の座は変動無い様子。

 

1位に対する不信感は、フツフツと昂ぶったのですが、2位以降には私が納得できるランキングが控えているはず

と、更なる期待を込めランキングを下降。

 

その結果、私の目に飛び込んできたものは・・・

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・・・。

PCに向かい、愕然とする私がやっとのことで絞り出せた一言、それは

「敢えて言おう…カスであると」

※ ちなみに、その下の5位には「ナン(単品)」がランクイン。

 

 

さて、勘の良い方でしたらお気づきの通り、この【出前館】が送っている

ランキング結果というのは、同サイトを経由し、注文の多かった商品を

「機械的」にランキングした結果を、そっくりそのまま送信しているものと思われます。

 

機械的なランキング、とは言え実際に注文の多かった商品を【ランキング化】しているのだから、それはそれで、仕方ないんじゃ無いの?

 

ランキングを不正操作していないのだから、正直な結果じゃん?

とも考えられます。

 

じゃあ、かといって、あのランキングを目にしたとして

「よし、今日の晩ご飯はツブ貝よ」

「今日は出前でポテトを頼もう」

そんなご家庭の姿、想像出来ます?

 

ツブ貝とポテトフライのみ並ぶ食卓からは、偏食をこじらせてしまい、家族総出で健康診断に引っかかる姿しか浮かびませんよね。

 

そもそも、

・人はなぜランキングを気にするのか

・ランキングの役割とはなんなのか

そこを考えていくことが重要でして。

 

ランキング掲載の持つ役割とは?

世の中には、やたらめったらランキングが溢れかえっている訳ですが、

この大きな役割は【バンドワゴン効果】となります。

 

ランキング上位、という声を聞き入れる事で

・みんなが使っている

・人気が高い

・きっと良い商品に違いない

 

といった具合に、自分の選択や購入を希望する商品が、多数派に含まれていることで、安堵感や肯定的イメージを与える

これが、ランキングの持つ役割になります。

 

 

例えば、出前館から届いたメールを開封したときの私のように

「なんか良いもの無いかな」

「知らない商品、見つかると良いな」

といった感じに、具体的な欲求は無いけど何かしら良いものが見つかったら、食べてみようかな

くらいの、具体性が無い、淡い欲求を持っている人にとってランキング表示は参考になる指標となり、行動(購入や決断)に移す、きっかけを与えてくれます。

 

では、先ほどの出前館ランキングですが

「具体的に何が食べたいわけでは無いものの、新しいお店や気になる商品があれば、参考に…」

と考えている層が開封するメールで

 

1位: ツブ貝

・・・

・・

4位:ポテトフライ

5位:ナン(単品)

 

このランキング結果を見て「出前を注文しよう!」は、起きませんよね。

 

ランキングを目にする人が知りたいのは

「具体性の無い、モヤッとした購入欲求を後押ししてくれる商品の紹介」

なんです。

 

「出前館のランキング1位、ツブ貝!」

なんて結果に、どれくらい心が動かないかというと、

「楽天ランキング第1位!単3電池(アルカリ)2本セット」

てのと同じ様なモンです。

「だから、何?」くらいにしか思えないのだから、そのランキングが事実であろうが無かろうが、購入意欲は沸いてこない訳ですよ。

 

訪問者の望む趣旨があって、初めてランキングが成立する

では購入に繋がるのであれば、ランキングを掲載するにあたり、事実とは異なる結果でランキングを付けても良いのか?

そうじゃありません。

 

ランキングの趣旨を、売れ筋のみに固執するんじゃなく、「訪問者が望んでいる趣旨」で順位付けすればいいんです。

 

例えば、先ほどの出前館、

  • 寒い夜に注文急増中の人気商品
  • 今夜の夕飯にお勧め 人気のメインメニュー
  • 芯までホカホカ 体の温まるご飯

みたいな趣旨でランキング付けをすれば、ツブ貝やポテトフライの入る余地の無い

且つ、訪問者さんの求めているランキングが伝えられますよね。

 

まあ、アフィリエイトサイトなんかを見ていると売れ行きは愚か、ランキングの趣旨に関係無く

「アフィリエイト報酬が高い順」でランキングされているものが殆どですが

 

そこ行くと、PPC出稿しているアフィリエイターさんのサイトは、

上手い切り口でランキング付けしながら、自分が売りたい商品を上位付けしているので、

● ランキングの趣旨

● 上位付けしている商品のセールスポイント

など、参考になるモノが多いですね。

 

ランキング形式は、訪問者さんからの需要が高い上に、運営側にとってもコンテンツが作りやすく、取り組んでいる方も多い筈です。

 

ただ、取り組みやすいが故に、売れ筋を無機質に並べただけの機械的なランキングや

運営者側の理由(アフィリ報酬が高い、など)で作為的に並べられたランキングであっては

売れやすいはずのランキングが、ツブ貝の如く、ビクともしない結果にも成り得る訳です。

 

ランキングを見る訪問者さんは

「具体性の無い、モヤッとした購入欲求を、後押ししてくれる商品の紹介」

が欲しくてランキングを見ているのですから、訪問者さんの求めている趣旨を掴み

その趣旨に沿った形で、ランキング形式に商品提案をしてみましょう。